遊戯王
関東チャンピオンシップ結果ページにてようやく上位4チームのレシピが発表された模様。
これでもうコソコソと隠す意味もなくなったので解説含めてアレコレ書こうと思います。
また僕は持論として、メインデッキはどれだけ知られていようが問題はないが、
サイドは誰にも教えることはできないし知られてはいけない、というものを持っています。
ゆえに大きな大会の前、デッキを聞かれたりすれば答えたりすることは何も問題ないと考えていますが、
サイドを勝手に見られたりしたりするのはちょっと許せない感じですね。
本題へ。
まずレシピの方から。
【墓守猫】
モンスター(18)
1 ダーク・アームド・ドラゴン
1 冥府の使者ゴーズ
1 サイバー・ドラゴン
2 墓守の偵察者
2 墓守の番兵
2 レスキューキャット
2 召喚僧サモンプリースト
3 X−セイバー エアベルン
1 クリッター
1 N・ブラック・パンサー
1 コアラッコ
1 ライトロード・ハンター ライコウ
魔法(16)
3 大寒波
3 月の書
3 貪欲な壺
2 封印の黄金櫃
1 死者蘇生
1 大嵐
1 サイクロン
1 ハリケーン
1 自律行動ユニット
罠(6)
2 奈落の落とし穴
1 聖なるバリア−ミラーフォース
1 激流葬
1 ダスト・シュート
1 死のデッキ破壊ウイルス
エキストラデッキ(15)
1 キメラテック・フォートレス・ドラゴン
1 マジカル・アンドロイド
1 A・O・J カタストル
1 ナチュル・ビースト
1 ゴヨウ・ガーディアン
1 氷結界の龍 ブリューナク
2 アーカナイト・マジシャン
2 ダーク・ダイブ・ボンバー
1 ブラック・ローズ・ドラゴン
1 ギガンテック・ファイター
1 スターダスト・ドラゴン
1 メンタル・スフィア・デーモン
1 ミスト・ウォーム
サイドデッキ(15)
3 キラー・トマト
3 死霊騎士デスカリバー・ナイト
1 霊滅術師カイクウ
1 ライトロード・ハンター ライコウ
1 自律行動ユニット
2 砂塵の大竜巻
2 強制脱出装置
1 王宮の弾圧
1 転生の予言
■メインデッキ
何の変哲もない墓守猫。
強いて言うならサイドラと自律の存在と洗脳の未投入。
自分の中で墓守猫にメインサイドラは絶対ない構築だったけど、
ダーク・猫剣の流行に合わせて仕方のない選択に変わってしまった。
猫剣に対しては1回の召喚権が非常に重要であるから、
後攻ともなってくると一度の召喚権では到底追いつかない場合も多い。
所詮1枚の投入なので劇的な変化が望める訳ではないがその手のデッキを見ていくのであれば必要になる。
実際関東CSでは活躍の場が何度かあり選択肢としては間違いでなかったと思う。
次に洗脳無し。
同系ではほとんど役に立たない上に「打てる状況」はいくらでもあっても「打って有効」とされる場面が少なすぎるので他カード投入のスペースに回す事に。
ここで候補に挙がるのが自律。
1枚のプレイが決定打になりやすい(猫・サモプリ・シロッコと狙う蘇生先がいずれも強力)のがポイントで、
同じ状況を選ぶ一枚なのであれば効力の大きい方を選びたい。
また、本来サイドカードであるこの1枚をメインに回す事でサイドの枠を空ける狙いもあります。
■エキストラデッキ
通常の固定枠13枚に加えてアンドロイドとメンタルスフィア。
召喚機会の極端に少ないレッドデーモンズは外してメンタルスフィアを採用。
月書に加えて最近積まれ出した幽閉・脱出も見れればさほど悪くない。
アンドロイドはダークと猫剣意識。
他のレベル5シンクロであるカタストル・ナチュルではダークのアーマーズウイングに届かないし、
猫剣の戦車を考えるとカタスでは不十分、アンドロイドも強制効果があるとは言えどエンドフェイズでの発動なので戦闘で破壊できれば戦車の発動タイミングはない。
幽閉ミラフォ脱出なら他のレベル5でも同様だし月なら裏になればエンドフェイズの戦車は食らわないしディフェンスラインは1700と以外にタフ。
■サイドデッキ
デスカリは固定枠。
異質なデッキと当った時のとりえずの逃げ道になるし、ミラーマッチや対猫剣戦においてこれだけ認知された今でも十分な戦力になる。
次にトマト。これは今回の構築で色々と聞かれた部分だからしっかり書こうと思います。
まず投入するデッキは姫猫・ライロ・ダーク・猫剣、稀にミラー。
対姫猫。
まず基本猫であるから、サイドからの自律インは確定。
基本的に殺しきれない(瞬殺ではない)のでなお更。
ただ常時猫が墓地に落ちているとも限らないし、他のモンスターが落ちる事も濃厚。
特にロンファは墓地に置かれる確率が濃厚な上に自身では使用用途が皆無。
デッキ内にトマトをピン刺ししておくだけで動きのバリエーションが増えるので悪くない。
スキドレ下で効果を使っていけるのもポイント。
対ライロ。
ライロ戦においてはどれだけのスピードで猫を展開できるか、
死デッキの発動に繋げられるかが重要になってくるのでその両方に貢献できるトマトは割と悪くない。
ただ抜かなければならないもの(寒波・月・ミラフォ)に対して入れるものの数が少ないので仕方なく、という側面が強い。
所詮「悪くない」どまりであり「有効な選択肢」とは言えない。
対ダーク。
トマトの主な役割はここ。
ダークは頭から猫を想定して構築されているだけあって非常に猫に対して優位な立場にあるため容易にそれを覆せない。
予言やクロウ・カイクウでは決定打になり切らない部分も多く、何かしらの工夫が必要になる。
先の神奈川選手権でダーク3人のチームが優勝した事も相まってサイドの構築はこれに大きくウエイトを割く事に。
異次元埋葬を意識する上では黄金櫃からのサモプリサーチは狙えないし、かといって素引きに頼っていては勝率は伸びない。
猫へのアクセスを図る他の手段として今回はトマトを選択。
当然サモプリ経由で召喚権を行使しない状態なのでキル率も高い。
またダークは割と相手の裏守備に積極的に手を出してくる傾向があるので、
強力な流れの一つとして、相手のトマトに対するアタックからサモプリ、
手札に寒波+魔法+猫orサモプリ+魔法orカイクウがあればカイクウ+猫の優勢な場を構築しに行ける。
その場面に直面する事が少ないので気づきにくい点として、ダークはハンデスに案外弱い(というかハンデスに強いデッキなど基本ない)事があげられるので、十分なダメージが見込める。
終末に対して積極的なアタックを仕掛けられるのもトマトの強み。
対猫剣。
猫剣に対してはトマトはさほど良い選択とは言えません。
勘違いしている人も多いみたいですけどここはちょっと違いますね。
サイドチェンジで戦車が抜ける事も多いので効果の使用自体は可能ですが、
その効果が有効かどうかがそもそもの問題。
ムルミロを考えると到底サモプリは出せないし、ならクリッターでと仰る人もいるでしょうが放置されるのが関の山。
エクイテだのサムニテだのを横で配されて動きが止まってしまう可能性が高い。
サムニテに変更された後そのクリッターを狩られて効果使用後ヘラクまで繋げられると結局生きない。
では何のために投入するのか。
一つは墓守が弱すぎる事。猫剣に対しては偵察も番兵もロクに機能しないし無駄が多い。
ただモンスターの数の問題で多くは削れないし、猫剣に対して腐りやすいダムド・ゴーズ・墓守を順次外していくと5枚。
3枚はデスカリで補えるにしても残り2枚が足りない。
番兵を残す選択肢は無くはないが良いとも言えない。
ともなれば、サイド弾圧との兼ね合いを考えるとトマトが「まだマシ」程度で入れ替えを考慮できるレベルになる。
弾圧下で手札に寒波のある状況なら剣闘アタックでもサモプリは呼べる。
寒波を止められてもダリウス・ラクエル以外なら横のサモプリは抜けない。
そもそも「弾圧が通るのか」という疑問に関しては最近のトラップスタンブームを突く。
神宣なら全てのメタカードは通らない訳だからここは考慮に値しない。剣闘回って神まで伏せてあれば大抵のデッキは勝てない。
ならばトラップスタンならどうか。
この場合剣闘の戻る効果にチェーンして発動される訳だから、当然相手側に選択権が回る。
1ベストで弾圧を割るか、2ムルミロでモンをサモプリを取るか、3両者無視でラクエルの打点に賭けるか。
1と3の場合場にサモプリは残るので良し。サモプリサーチであれば手札に寒波嵐ハリケのいずれかを有しているはずなので解決。
2であればサモプリは飛び当初の計画は破綻するが場に弾圧は残り相手の剣闘はムルミロ。
今がダメでも長い目で戦局をみていけば勝機は十分にあると言える。
これは相手のサイドチェンジが七つ道具や砂塵では通用しない手法になるが、最近の猫剣は伏せに対する解答をトラップスタンに頼りがちなので意外とハマりやすい。
確かにいいカードではあるが万能ではない。イメージの死角から突き崩す感じですね。
対ミラー。
ほとんど投入しない。後攻でナチュルの脅威がちらつくのであれば投入を考慮するぐらい。
サイドに入っている、ということが大切。存在の脅威。裏守備がただの裏守備に見えなくなれば良し。
ライコウは同系のナチュルを筆頭とするメタ割り。
また後攻の同系ではナチュル意識で寒波を全抜きしてしまうので伏せに手軽に干渉できるライコウは非常に重宝する。
月の書とも相性がよく利便性が高い。
カイクウ。ダークを見ていく上で必要になるのは確か。
しかしながら相手側にもサイドから搭載されるであろうデスカリに加えメインからもシロッコ・ゲイル、
ミラフォ激流死デッキの各種罠と回答が多く絶対の信頼が置けない。
1匹のシロッコやゲイル、大型のシンクロが立ってしまうと後続のカイクウは全て腐ってしまうので、
制圧力の裏に大きなリスクを抱えている1枚だといえる。
そんなリスクを背負った1枚に信頼を寄せるのは僕には考えられなかったので、
召喚方法をサモプリからのサーチに託し、軸はトマトに寄せました。
また、トマトに関して述べた際の「強力な流れ」の際には、デッキにいればサモプリから呼べば良いし、
手札にあればそれを出せば良いのでデッキ内に1枚あれば事足りるというのが結論。
砂塵・脱出・予言は相手次第で随時入れ変え。特に〜〜に対してというものがない。
1本目で相手の動きをじっくり見て必要かどうかを見極める。
最後に、弾圧。
永続は効果が強力な反面事故率が高くリスクも高い。
安定性も落ちるのでピン刺し。
これを積む猫剣に対しては自律も併用するのであまり多くを積むと邪魔にもなる。
自分の中では自律2の弾圧1で3枚というくくり。
弾圧を増やすなら自律は削る。弾圧の解除の主たる方法が寒波なので互いに噛まない。
デッキは全体の1枚1枚が綺麗にシナジーする形が望ましい。
特定の組み合わせやかみ合わせに賭けた構築ではいざという時に頼りない。
という感じでした。
僕は本来3・3・3・2・2・2みたいなサイドを好む方なのでピン刺しが多い今回の構築はイマイチパッとしませんが、まぁそこそこ戦えるレベルだと思います。
また、本来勝ったデッキというのは100点をつけてあげたい所ですが、予言のみこれは失敗だったと断言できるぐらい腐りました。
まだお触れの方が良かったかな。
最近のダークはメタをゴッドバードや魔デッキに頼る事があるので後出しのお触れはなかなかの効果が期待できそうです。
おしまい。