10.総括と今後


総括

最初から最後までしつこいぐらいに安定の言葉を掲げてきましたが、ここまで徹底した背景には普段の調整方法、すなわちADSが関係しています。
まだ征竜を使うとも決めていなかった10月の半ば頃、色んな選択肢に手を出しては投げ出す時期が続いていたため、たくさんの負けを重ねました。
ADSにはレーティングシステムと呼ばれるものが導入されており、ゲームの勝敗でプレイヤーのスコアが上下し、そのスコア(レーティング)が近い者同士が対戦を行います。
レーティング上位になるとトーナメント環境のデッキでシェアが占められるようになるのですが、下位〜中位には様々なデッキが混在していて、メタやカード採択もバラバラ、その全てに勝つのはなかなか困難です。
実際のトーナメントシーンとはやや事情が異なるのですが、そこで調整を続ける以上はその環境が全てで、どんな環境であれ勝てないデッキをCSに持ち込むのは気が引けました。
その結果デッキの作りはどんどん丸くなり、あらゆるデッキに対してそれなりに勝てるような、安定的構築に向かった訳です。


今回の構築はここ最近組んできたデッキの中でもかなり気に入っている方です。
使い勝手が良く、事故が滅多にありません。
プレイに自信がつけば普通のゲームができるだけで十分で、事故が起きないという利点の価値は大きく増します。
並大抵のデッキで安定を取ると、モンスターがかさばり易くなるだとか、《強欲で謙虚な壺》を搭載することでスピードが落ちるだとか、その手の問題が溢れ出し「かえって安定しなくなる」ことがよくありますが、征竜は単体のポテンシャルが非常に高く、サーチ効果により応用が効きやすいことから、「安定性の追求が対応力の高さに繋がる」点が評価できます。
突き詰めれば突き詰める程に発見があり、構築していて非常に楽しいデッキです。
これだけ長い間トーナメントシーンに居座り続け、それでいてテンプレートや鉄板が存在しないのですから、その自由度を窺い知ることができますね。

今後

上記の構築で今後を考えるのであれば、いくつか手を加えるべき点があります。
1つはメインに攻撃停止系の手札誘発が入っていないため、突っ張り切られた場合確実に死んでしまうこと。
《神樹の守護者−牙王》のリリースにより、《ドラグニティ−ピルム》の価値が見直されました。投入も徐々に増えてきている印象です。
ピルムと言えば当然《トライデント・ドラギオン》の投入もセットになってきます。1ターンキル率が飛躍的に上昇するため、「あの構築に対しては行ける時は絶対行った方がいい」等と考えられ始めると、残念ながら目に見えて勝率が落ちるでしょう。
これに備え、最低1枚〜2枚は《バトル・フェーダー》や《ゴーストリック・フロスト》にスロットを割き、1ターンキルを止められるような構築にしておく必要があるでしょう。安易な勝利は許さず、踏み出すことへのリスクを作り出しておく必要があります。
個人的な一押しは《エフェクト・ヴェーラー》ですね。最近幻水幻木が一気に増えたので、1ターンキル以外にもこの辺りを止めるのに効果的です。
他のデッキ相手にもそれなりに効くので悪くありません。


2つ目はヴェルズに対する意識です。
僕が征竜を使った時点では、ヴェルズは正直征竜をかなり甘く見ていて、非常にやりやすい状態でした。
征竜が散々暴れまわったこの1ヶ月、ヴェルズ側の意識にも大きく変化が生じ、メインからの《禁じられた聖杯》や《聖なるバリア−ミラーフォース−》の搭載他、なんと《王宮の鉄壁》や《虚無空間》まで現れ始めました。
だからと言って征竜側がメインからこのような特化を果たす必要はないかと思いますが、メインデッキの細部やサイドデッキの構築にはこの辺りの事情を反映させるのが好ましいかと思います。
今までは《王宮の鉄壁》《ソウルドレイン》の永続6枚に対して嵐サイク砂塵の7枚をぶつけたギリギリの枚数優位を取るプランでしたから、これが9枚や12枚になってくると事情が異なってきます。
思い切って《王宮のお触れ》を採用したり、いっそ永続の全てを受け付けないプランを選んだり、何かしらの採択をこなす必要があります。


3つ目はさらに増えるであろう征竜のミラーマッチに対するメタの持ち方です。
僕はこれまで、増殖するGとサイクロンの2種類しか用意していませんでした。これだけで十分だと考え、実際に勝ってきたからです。
とは言え、相対的に征竜が増え始め、各自がその状況を受け止めてミラーマッチに対するウエイトを大きくし始めると、これだけでは足りなくなるかもしれません。
そうなってくると他のデッキに対して割けるスロットが狭まり、特にヴェルズ相手に厳しい戦いを迫られるようになります。
征竜同士の争いがヴェルズに付け込む隙を生み出している格好です。
スロットの都合メインデッキに手を付け始めるしかなくなるので、上記の構築を用いていこうとするのは難しいかもしれませんね。


今後の征竜を考えていくのであれば、この辺りの意識は不可欠だと言え、場合によっては基盤の切り替えが必要になってくるかもしれません。


以上です。
また懲りずにだらだらと書き綴ってしまいました。
征竜は本当に奥が深いデッキです。ほんの少しの間触っただけでこれだけの気付きがあったのですから、煮詰めて行けばより多くの発見に出会えるはずです。
徐々に昇華されつつある征竜というデッキが最終的にどこまで進化を果たすのか、大変見物だと思います。
今後の進展に期待して、今回はこの辺りで・・・
最後までお付き合いいただいたことに感謝を示したいと思います。ありがとうございました。


それではまた!

9.採用しなかったカード

《ドラゴン・アイス》
あまり選択肢を持たないタイダルサーチの対象となる点は素晴らしいのですが、場に出てきたドラゴンアイスに使い道が無いことが多く、無暗にチューナーを掛け合わせると非効率的な動きになりかねません。
《ドラグニティ−ピルム》を採用しなければ8シンクロには繋がらず、6シンクロには《オリエント・ドラゴン》を筆頭としたプレイ機会が限定的なモンスターばかりです。
《魔轟神キャシー》と組み合わせるプランに関しては、両者が合わさることでしか機能しない不安定感が気になりました。片方だけの手札はお世辞にも良いハンドと言えず、むしろ悪形です。
キャシーに関しては竜の渓谷や《鳳翼の爆風》と組み合わせる用途もありますが、死に札となる可能性のあるカードを他のカードと組み合わせることで「何とか使えている状態」としか認識できませんでした。
これらの経験を経た結果、直接的な除去が最もスマートかつ安定的だと考えるキッカケになっています。


《カードガンナー》
対ヴェルズ戦における役割の薄さ、水精鱗の《海皇の狙撃兵》や炎星の《暗炎星−ユウシ》等機能が疑問視されるシチュエーションがいくつかあり、最も問題と感じるのはミラーマッチにおいてクリムゾンブレーダーの標的となってしまうことです。
罠と組み合わせて複数回起動するカードガンナーは確かに強いのですが、毎回罠を引けているとも限りませんし、そもそも罠があるのであればこうしたリスクに晒さずともドラゴン+罠の手堅い布陣を築けます。
デブリドラゴンからの《ブラック・ローズ・ドラゴン》や《エンシェント・フェアリー・ドラゴン》のような魅力もありますが、デメリットが深刻過ぎるために取り止めました。
効力が上下しやすく、不確定要素ゆえに安定性から外れてしまうのもテーマに沿いません。


《ドラグニティ−ピルム》(《トライデント・ドラギオン》《神樹の守護者−牙王》)
テンペスト・竜の渓谷の2種からサーチが効き、1ターンキルおよびビートダウンへの制圧と戦略の幅が一気に広がる1枚ですが、これ以上のエクストラ圧迫は限界です。
チームメンバーの一人がこのエンジンを取り入れると同時に2枚の既存枠を犠牲にしたのですが、抜いたカードによって落とした試合も出てしまいました。
それと同様かそれ以上にピルムで勝ち得た試合もあるかと思いますが、兼ね合いが難しいです。
本当にピルムでしか無理だと思われる盤面に何度も直面するか、見合ったゲームプランが構築できれば投入しても良いかと思います。


《手札抹殺》
手札抹殺は発動した段階でまずアドバンテージのマイナスを一つ背負います。
ディスカードの中に征竜やキャシーが混ざって初めてプラスに換算されていきますが、いくら征竜がデッキからのサーチ効果を有しているとは言え、手札にキープできる量はせいぜい2枚程度です。
最序盤でたまたまドラゴンまみれの手札を抱えない限り、爆発的なアドバンテージをもたらすようなことはまずありません。
ドラゴンを安定的に集められるようなカード(櫃・渓谷(テラフォ)・霊廟)を大量に搭載し、ディスカードを安定させる方法もありますが、デッキの中をそれらのカードで固めると引いてきやすいカードもまたそれらとなります。
2枚捨てるだけではアドバンテージは(手札抹殺:−1)+(征竜:1)+(征竜:+1)で1増加です。単純にプラス1なら良しと言えますが、リスクのある+1です。
またこれはあくまで自分の都合に限った話で、手札抹殺は相手側にも影響を及ぼすため採用に当たってはその点も考慮する必要があります。
相手側はカードの消費がないため、自分側に発生している発動に伴う−1のアドバンテージはありません。
ミラーマッチであれば同様に征竜の枚数分アドバンテージを稼がれていきますし、水精鱗であればタイダル・《ジェネクス・コントローラー》をプラスに変換し、アビスケイルのような死に札もまとめて入れ替わります。
直接的にプラスの付くデッキでなくとも、炎星やヴェルズ相手は《熱血獣士ウルフバーグ》《ヴェルズ・ケルキオン》を活性化させる可能性があります。
+1〜2のアドバンテージを狙いに行くにはあまりにリスクの高い選択肢であり、ムラが大きすぎます。少なからず進んで採用すべきものではないはずです。


《死者蘇生》
《D・D・R》
強弱の差が激しい1枚です。
ドラゴンが回り切った状況下ではそれなりに強力ですが、そうなる前段階では他のサポートカードと比べて見劣りが激しく、今回の構築のテーマである安定性の概念からは離れてしまいます。
またサポートの枠には攻撃的な補助よりも罠を採用したい思いがあり、求める方向性の違いから投入を控えています。
仮にドラゴンが回り切った前提の採択を行うにしても、今回のテーマ的にそれは《鳳翼の爆風》になります。


《スケープ・ゴート》
防御カードとしての換算が難しく、これが残っているうちは前のめりの展開ができない難点があります。
攻撃の準備が整っているのに攻められず、責め始めると機能せず、状況を選ぶ防御カードという点で非常に勝手が悪いです。
シンクロパターンの増加は強みであると同時にエクストラデッキの圧迫を意味し、いくらかの選択肢を諦めてまで搭載するようなカードでもないと考えています。
8エクシーズ+デブリまで搭載してしまうと、これ以上のシンクロパターン組み込みは現実的ではなくなります。


《No.101 S・H・Ark Knight》
《迅雷の騎士ガイアドラグーン》
《幻獣機ドラゴサック》2枚目
《森羅の守護者−アルセイ》
いずれもエクストラのスペース上の問題です。
このメインを取る上では現段階で採用しているカードのいずれも外すことができず、途中で抜けたメンタルスフィアやサイドデッキのエイドと合わせ、これらの選択肢が採用できずにいます。
あるに越したことはなく、時折必要とされる場面に遭遇し歯がゆい思いをすることにもなりますが、現在のレギュラーとの入れ替えは考えづらいですね。
またパールではなくArk Knightを採用している人が多いのですが、パールの役割は1ターンキルと《ヴェルズ・オピオン》プレイの阻止の2点であり、Ark Knightではどちらも達成できません。


《ライトロード・ハンター ライコウ
主にビートダウン系統のデッキに対するメタとしての割り当てになりますが、裏守備のセットはアライブHEROに対して有効である一方、《暗炎星−ユウシ》を持つ炎星、《ヴェルズ・オ・ウィスプ》を持つヴェルズに対しては博打的な選択になります。
ビートダウン系統のデッキに対して割けるスペースは限定的であるため、特定方向に寄せた選択は行えません。なるべく広くを見れるカードを探した結果、採用は無しとしました。

8.サイドデッキ

サイドデッキの構成は3日間で大きく変化しました。
調整はADSのシングル戦でのみ行っていたので、サイド後の対戦は1試合も経験しておらず、CSを終えるごとの反省点を次回に反映しています。

変化が無かった、強かった部分に関して

《増殖するG》
第一の採用理由は、時折見かけるドローに寄せた暗黒界へのメタです。
シェアは高いと言い難いデッキですが、ADSによる調整の段階で勝率が思わしくなく、当たるだけで敗色濃厚という状態を嫌いました。
先攻展開系のデッキなので手札誘発以外にメタがありません。《ヂェミナイ・デビル》や《ドロール&ロックバード》では汎用性が低すぎるため何を採用するか悩んでいたのですが、他いくつかのデッキに対しても有効なGがこの暗黒界にも適用できると分かり、これに決めました。
他主となる用途はもちろんミラーマッチにおいてですが、このマッチングについてはどの場面でも有効という訳でもなく、必要とされる状況は少し限られています。
今回の構築でGを必要とした理由は2つあり、1つは「先攻の閃コウ竜プレイを阻止すること」です。
奈落の落とし穴や激流葬のような単純破壊カードを使う罠型の場合、破壊耐性を付す閃コウ竜は非常に厄介な存在で、防御手段をこれらの除去に頼る以上邪魔で仕方ありません。
征竜の特殊召喚に対する1:1交換にしかならずとも、相手側が踏み留まれば十分な成果です。そのままシンクロに踏み切られても、最悪アドバンテージを獲得できれば悪くない結果です。
2つ目は「バトルフェーダーのケア」です。
征竜ミラーを考える上で勝利するタイミングが見え辛くなるバトルフェーダーのようなカードは非常に面倒です。詰めのタイミングを図り辛く、下手を打てば自滅に繋がりかねません。
Gと組み合わされると一向に詰め時が見えてこず、とは言え回し過ぎれば相手に逆転の目を与えてしまうことにもなり、対応が難しい1枚です。
初めは《透破抜き》のようなメタカードに頼ろうとしていましたが、もう一つの課題であった先攻の閃コウ竜に対しては無力です。
その上奈落のようなカードをメインから採用している時点で元よりミラーマッチに対する意識は強く、入れ替え用の枠はそれほど多くありません。2つの問題点を同時に解消できるカードを探した結果、Gがそれに該当しました。
バトルフェーダーは原則、アドバンテージを失うカードです。
損失の伴わない攻撃宣言に対して1枚カードを消費しているため単純にマイナス1で、その状態から相手ターンが開始します。
ここからの展開にGを打ち込むことで、返そうが返すまいがアドバンテージ差が埋まらない展開を作り出します。
マイナス分を取り戻し、かつ場の脅威を払い除ける為には何度かの特殊召喚が必須ですが、動き出せばこちらの二の矢の準備が整います。
また罠を設置することができていれば、相手が場を切り返すために必要な特殊召喚の機会も増え、デッキとの相乗効果も狙えます。
課題に挙げた2つのシチュエーションはゲーム中に発生しないこともありますが、Gはその他の場面で最悪1ドロー〜2ドローに変換可能なため無駄が出辛い利点もあります。
かつ問題視していた暗黒界の先攻展開にも対応できるため、一通りの要件を満たし採用を決めました。


《サイクロン》
《砂塵の大竜巻》
《王宮の鉄壁》を筆頭とした各種永続へのメタで、プレイされている間は機能が完全に停止してしまうため回答用意が必須です。
デブリドラゴンからの《ブラック・ローズ・ドラゴン》やヴェルズビュートの特化など汎用的な回答を探しましたが、これら永続を繰り出すデッキがいずれも高速のビートダウンデッキであり、条件成立を満たす猶予を与えてくれませんでした。
またビートダウン側がメタの手法を永続に依存している節が見られたので、あれこれ回し打つよりは直接破壊した方が早いという結論です。
実際相手側がこの成立に賭けている以上、破壊が直接的な勝因に結び付きやすいのもポイントです。
砂塵が《ツイスター》で無い理由を尋ねられることがありますが、ツイスターは汎用性が低過ぎます。
破壊対象は必ずしも永続とは限らず、相手側のメタ手段が異なっていたり、脱出装置やダメージステップ系のカードで待ち受けているなどした際、折角のサイドカードツイスターはそのまま負け筋に直結します。

没になったもの

月読命
《N・グラン・モール
ヴェルズのメタですが、予想以上に使い勝手が悪かったので取り下げました。
攻めに使うターンの召喚権消費を問題に感じます。
これでは後続脅威をシャットダウンするためのシンクロ・エクシーズに繋げられません。
場にモンスターを残せなければ、《ヴェルズ・オピオン》で再び蓋をされて詰んでしまいます。
また《禁じられた聖杯》が流行ってきているのも要因の一つで、グランモールがオピオン相手に自爆してしまえばもう返すターンはないでしょう。攻撃宣言を伴わない月読命はまだマシですが、ライフが残ったところで仕事をしなければ意味がないのと同じです。
流行りに沿わない裏目を抱えた時点でサイドカードとしての役割は果たせていません。


デブリ・ドラゴン》
サイド後は《王宮の鉄壁》や《ソウルドレイン》の存在によりテンペスト経由のデブリドラゴン獲得が難しくなることが予想されるため、素引きの確率を上げる狙いです。
ただ1枚の搭載では成果が上がり辛く、スロットに余裕があれば程度の役割しか担えません。
サイドのスペースが厳しくなり始めたKnifeの段階ではアウトしました。
余裕があれば続投で問題無いかと思います。


《火舞太刀》
《炎王の急襲》
ヴェルズ他炎星や水精鱗に対して有効で、裏守備のセットで入れば奇襲性のある除去にもなり得ます。流行りの《禁じられた聖杯》の影響も受けません。
逆に《ソウルドレイン》の影響を受けるようになりましたが、サイク砂塵で永続を破壊することをメインプランとしているためその点の問題点は解消されることを前提としています。ソウルドレインは戦闘前に表に向けられるので、闇雲に狙わずとも発動を確認し、1000ライフを払わせた後破壊可能です。
その6枚採用した伏せ除去との相性は非常に良好で、《ヴェルズ・オピオン》の単発除去は《侵略の浸喰感染》経由の《ヴェルズ・ケルキオン》により意味のないものとなってしまいがちなのですが、徹底した永続メタにより一度オピオンを除去できれば優勢に立ちやすくなります。
3枚目の搭載は召喚権の重なりが気になった関係で急襲に回しました。
スペースがあるなら是非採用したいカードですが、KnifeCSでは他の選択肢を優先した都合で外れて行きました。


《デモンズ・チェーン》
ヴェルズのメタとして起用しましたが、イマイチ信頼が置けずアウトになりました。
対ヴェルズの中でも《ヴェルズ・オピオン》及び《No.16 色の支配者ショック・ルーラー》専用の位置付けになっており、相手側のプランが下級+永続罠ビートに定まっていた場合完全に浮いてしまいます。
またオピオンに対してプレイする場合でも、相手ターン中に発動すればメイン2にて《ヴェルズ・ケルキオン》から2体目をプレイされる可能性があり、自分ターン中に発動してもそのターンを《侵略の汎発感染》で一時的に逃れ、返すターンで同様にケルキオンをプレイされることがあり、意味を成さないように思えました。
後出しが効くようで実は全く駄目だという事が分かったので、アウトを決めています。

追加で必要となったもの

《ボマー・ドラゴン》
サイドスペースの関係で火舞太刀が外れたことにより、《ヴェルズ・オピオン》を処理するすべが限られてきました。
後述の群雄割拠を活かす為にも一度はオピオンを退ける必要があります。
ブラスターやパールだけに任せるのも心許ないため、最小限の枚数で形式上の処理が狙えるボマードラゴンを採用しました。


《ミンゲイドラゴン》
ブラスターはもちろんタイダルやレドックスさえもが勝ち筋と成り得るため、受け幅が広がります。
相手側の《王宮の鉄壁》と友情コンボすれば連続的な展開が可能で、ケルキオンが使えない状況下にて大型ドラゴンを連打できます。
渓谷や霊廟から直接墓地に落とし込むことが可能であるため、1枚差しておくだけでも7通りのルートがあり、ドラゴンまみれの手札から勝機を見出せる可能性があります。
一つ懸念点とはしては、これを採用することで《霞鳥クラウソラス》が必要になるかもしれないことです。
手札にテンペスト以外の上級ドラゴンを持てていれば問題無いのですが、手札のリソースがレベル1チューナーのみかつ墓地に征竜が存在している場合はこれが必要不可欠で、この構築の課題点であるエクストラデッキの圧迫をより深刻な問題としてしまうリスクがあります。
今回はその状況を割り切って採用を見送りましたが、妥協した選択になっていることは間違いありません。


《群雄割拠》
サイド後のヴェルズを何度か経験してみて、これはおそらくケアできないだろうと感じたものを選んで入れていきました。
対ヴェルズ相手なら必ず初手に欲しいクラスの1枚なので、採用するなら3枚がベターでしょうか。
とは言え、オピオンそのものの解決には結びつかないためここに関してはやや運まかせなところがあるように思います。
サイドを対ヴェルズに寄せ切り、除去を含めた多量の枚数を割けるのならば問題ありませんが、メタの枚数に懸念がある場合はもっと直接的な回答を用意する方が好ましいかもしれません。


《アームズ・エイド》
《バトル・フェーダー》《ゴーストリック・フロスト》を搭載した形の征竜に対するメタです。
本来であればメインからエクストラデッキに採用したいのですが、対戦相手が確定していない1本目の時点では現状の15枚どれにも見切りをつける事ができなかったためサイドとしました。2本目以降はミラーマッチで出番のないパールをアウトして投入します。
プレイの手段は、《幻獣機ドラゴサック》から生み出したトークンをシンクロ素材に使い召喚します。
相手ライフが3600以下ならそのままサックに装備して攻撃を行い、もっとたくさんのライフが残っている場合でもエイドを相手に装備させることで、自分の征竜らを自爆させ、ごっそりとライフを持っていくことが可能です。

【補足:エイド自爆に伴うライフ消費】
アームズエイドを相手モンスターに装備させた場合、アームズエイド本体をコントロールしているのは自分であるため、エイドの「装備モンスターがモンスターを戦闘破壊した場合、破壊したモンスターの攻撃力分ダメージを与える効果」は相手に向けて適用されます。
このダメージであればフェーダーやフロストには一切干渉しないまま相手ライフを削り切れます。増殖するGで何枚カードをドローされても関係ありません。


注意点として、サックで生み出したトークンとレベル1チューナーをシンクロすることでエイドをプレイすることになるのですが、サック本体を自爆させる場合は戦闘破壊耐性を失わせるために生成した2体目のトークンも自爆させる必要があります。
これにはそれなりの量の反射ダメージが発生しますので、ライフ状況次第ではこのプランを取ることができません。
エクストラデッキに余裕がある場合はデブリドラゴンからプレイできるレベル7シンクロモンスターを用意しておくことが望ましく、墓地のガードオブフレムベルを釣り上げることでサック・レベル7シンクロ・エイドを流れるようにプレイできます。
とは言え、デブリドラゴンからプレイできるレベル7ドラゴン族シンクロの最大攻撃力は《ブラック・ローズ・ドラゴン》の2400なので、サック(2600)・ブラスター(2800)・ローズ(2400)と並べても1ターンキルには届きません。
このキルに向かうまでの間に相手からもある程度ダメージを食らっているでしょうし、エイドを装備した相手モンスターの攻撃力上昇を考慮しても、何度もモンスターを突っ込ませるのは非現実的です。
最終的なフィニッシュをイメージして事前にダメージを稼いでおくのがセオリーとなります。
例1)序盤ブラスター1パンで残り5200からの後半サックブラスター(orタイダル)特攻
例2)序盤ブラスター1パン5200、中盤レドックス1パン3600、後半エイド装備サック
例1は自身ライフに比較的余裕がある状況、例2は自身のライフに余裕がなく、ドラゴンリソースもそれほど多くを割けない状況で狙います。
例2のレドックスアタックはゴーストリックフロストによる強制裏守備変更からのクリムゾンブレーダーもケアできているので、相手側もこのプレイに踏み切れず、無事にダメージを稼げることが多いです。
攻撃が済んだあとはチューナーをプレイして別のモンスターに姿を変えることでその後の心配も要りません。
ギガンテックファイターのような相手側のエン魔竜を誘いやすいモンスターに変換しておけば、返しターンのエイドフィニッシュにもスムーズに繋がります。

7.エクストラデッキ

そして肝心のエクストラデッキですが、15枚の選択には非常に気を使います。
有り無しでゲーム結果が分かれるものが多く、相手によって使い分けられるようサイドデッキのいくつかをエクストラモンスターに割くことを何度も検討しました。(KnifeCSでは実際に取り入れています)
リストをシェアしたメンバーともこの部分は意見が分かれており、同じデッキと言えど考え方やプレイの方針は各自で異なるため、自分のプレイスタイルに合わせベストな選択を行えるように見極めを行っていく必要があるでしょう。


《レッド・デーモンズ・ドラゴン》
守備表示のレドックス・閃コウ竜スターダスト・ギガンテックファイター・《森羅の守護者アルセイ》・《スケープ・ゴート》と言ったカード群をケアするのに必要で、代えが効きません。
高耐久の相手にスクラップドラゴンを使い出すは悪手で、征竜ミラーなどではギガンテックファイターのカモにされるリスクがあります。
壁として配されるレドックス相手に一々除去を試みていては自分のカードが減り行く一方です。
悩ましい1枚ですが、実戦を経験すると思った以上に有効にプレイできる場面が多く、少しでも余裕があるなら用意すべき1枚だと言えます。


《スターダスト・ドラゴン》
搭載されていないリストをよく見かけますが、罠型には必須のモンスターだと考えています。
罠の採用枚数が多いため手札に集中することも珍しくなく、神の宣告無しでガバ伏せを築くには必要不可欠です。
攻撃面に関しても閃コウ竜と異なり激流葬のケアが不要なため、返ってきたターンでゴリゴリ展開して行けるのも強みです。
閃コウ竜では博打となりがちなブラスター→幻水幻木(フェルグラント)→テンペストの一斉ラッシュも、スターダストの横でなら伏せの上からごり押せます。
除去も2枚までならケアできるので、攻撃面でも非常に信頼が置けますね。


《メンタルスフィア・デーモン》
強制脱出装置や次元幽閉が予測される場面において必要になります。
主にアライブHEROやヴェルズ相手になりますが、最近の水精鱗にも上記罠のメイン採用が目立つため、《水精鱗−アビスリンデ》の処理と合わせてのプレイが有効です。
とは言え、求められる場面が非常に限定的で、他のエクストラカードと比べても頻度は極めて低いです。
愛知の2連戦を終えた時点で召喚した回数が0回であったため、「理論的には必要だが実戦的ではない」と判断してアウトを決めました。
環境のデッキシェアが分散するようなら必須の枠だと思いますが、征竜ミラーで溢れかえった現在においてはその限りではないでしょう。


《スクラップ・ドラゴン》
プレイ頻度が非常に高く、返し手から押し込み、1ターンキルまであらゆるパターンにて召喚機会が訪れます。
相手の除去を確かめるのにも有効で、ドラゴサックと合わせて帰還のような大型アクションのお供も努めます。


《クリムゾン・ブレーダー》
対征竜戦において高い効力を発揮し、効果の成立がゲームを終わらせるレベルの力を有していることから、このケアは必須となっています。
定石通りにゲームが進めばこの効果が成立することはまず無いのですが、月の書や相手側の帰還(ブラスター効果などで帰還を抜いた際に強制的に標的が並ぶ)、《ゴーストリック・フロスト》のケア等、ブレーダーで無ければならない場面がいくつか存在するため、どうしても必要になってきます。
水精鱗やライロ征竜のように比較的簡単に詰んでしまうデッキも存在するため、幅広いマッチングを見る上でも必要不可欠です。


《閃コウ竜 スターダスト》
恐らくプレイ頻度No.1のモンスターで、攻守両面で非常に頼りになります。
同様に除去をケアする純正スターダストと異なり、戦闘面の脅威にも耐性があることが利点です。
ドラゴンまみれの手札の初動を任せるには打ってつけで、後続の展開のサポートもこなします。


《エン魔竜 レッド・デーモン》
一般的には最強の返し手ですが、征竜ミラーでは主にライフレース開始の合図の意味合いが強いです。
先出し側が不利と言ったような見解がありますが、牙王や星態龍、幻水幻木からの8エクシーズ等除去の手段が増え始めた現在、この嵌め方が必ずしも征であるとは言えません。
テンポ面で考えれば先に3000ダメージの発生した受け側が圧倒的に不利です。
先出しエン魔で相手のエン魔を誘発し、返すターンドラッグルーオンから一気にゲームを決めにかかる流れも存在するため、ゲームテンポも重要な要素を担うからです。
後述のアームズエイドの利用も含め、僕はゲームメイクに積極的な先出しエン魔を用います。


《星態龍》
エン魔竜や《神樹の守護者−牙王》に勝るステータスを有し、自身の能力も相まって戦闘面で最高峰のポテンシャルを持ちます。
流行りの《ゴーストリック・フロスト》もケアでき、ここ最近価値を伸ばし始めた1枚だと言えます。


《ジェムナイト・パール》
《励輝士 ヴェルズ・ビュート》
デブリドラゴンから幻木龍を釣り上げることでプレイ可能となる4エクシーズです。最大打点と全体除去の2パターンを用意しました。
特にビュートは苦手分野のあらゆるケアになり、ブレーダーモードの返し、永続抑え込みの打開等々、メインギミックで絶望的な状況を一撃で優勢まで持っていけるスペックを有しています。
パールは打点的な解決だけでなく、フェルグラントが生き残った返しのターンにフェルグラント+ブラスター(orタイダル)+パールの1ターンキルが存在します。

【補足:4エクシーズプレイルート】
幻木龍もデブリドラゴンもデッキには1枚しか投入されていないカードですが、多量のサーチカードがいくつかの通り道を用意してくれています。
とは言え、理想形は幻木龍を幻水龍と掛け合わせるなどして自然な形で消費した後、その後続でデブリドラゴンを星態龍+8シンクロか4エクシーズに使い分ける事です。
しかし、時にはゲームスピードや相手側の妨害によりその手順を踏めないケースが出てきます。
主にヴェルズを筆頭としたビートダウンデッキとの対戦がそれに当たりますが、そうした状況下では幻木龍を直接墓地に落とし込み、最速の4エクシーズを目指すことになります。


■幻木龍を墓地に落とす
・タイダルサブ効果
・竜の渓谷
・竜の霊廟


デブリドラゴンを手札に加える
テンペスト効果
テンペストサブ効果
テンペスト+宝刀
・封印の黄金櫃


上記のいずれかを組み合わせ、デブリ幻木の展開を狙いに行くことになります。
この際、手札にレドックスをキープできていれば脱出装置をケアできます。(※墓地に蘇生対象が存在していることが条件。主に霊廟でフレムベル+幻木を落とした際に利用)
デブリドラゴンをバウンスすると続くターンで再びデブリドラゴンをプレイされるため、特別な事情を除けばバウンスが行われるのは十中八九幻木龍となることから。レドックスのコストが自動で確保され、そのまま使えます。


《No.11 ビッグ・アイ》
返しの脆さが際立つため闇雲なプレイは禁物ですが、相手の閃コウ竜の処理には効果が絶大です。
返すターンの脆さは奪った閃コウ竜が補填してくれるため、ブレーダーされるリスクもなく、相手側から見ても非常に厄介なフィールドを築くことができます。


《幻獣機ドラゴサック》
征竜の強みの一つでもあるドラゴサックですが、今回の構築ではスペースの都合1枚しか枠を用意できていません。
ゲーム中の消費が1枚で済むような工夫が必要になります。
つまり、出せる場面で出すのではなく、出さなければならない場面で出すのが重要です。
ドラゴサックに向かう事自体は簡単です。タイダルとレドックスの2枚があれば、幻木龍をサーチすることで簡単にプレイできます。
ですがこのタイミングで幻木龍を消費した場合、このゲーム中幻水幻木のエクシーズをプレイすることはほぼ不可能となり、攻め手が一つ潰えます。
その上で、ゲーム後半にデッキ内のチューナーが尽きた頃、墓地に除外コストこそあれど肝心のドラゴサックがエクストラデッキに無く、攻めあぐねる場面も出てくることでしょう。
構築的に2枚目を取ることで強引に解決する方法もありますが、他のスロットもフル活用しており現実的はありません。
元を辿り、初めに前提としたタイダル+幻木龍の流れが必ず必要かと言われれば、まずそこが絶対では無いと考えられます。
初動のドラゴサックは魅力的なスタートでもありますが、タイダルスタートとなるので増殖するGに対して脆く、クリムゾンブレーダーを考慮するとこの後の盤面構築が難しくなる問題があることから、優先すべきアクションでもないと結論付けています。


《聖刻神龍−エネアード》
スクラップドラゴンと同様、攻め手・返し手・1ターンキルの3本を一人で担うパワフルなモンスターです。
攻撃力3000の高ステータスであるため場に残すことに懸念もなく、除去必須の脅威ですから、相手側に回答を強要できます。
対象を取らない効果の性質上除去の消費を誘いやすく、相手の対応を見るのにもってこいの存在でもあります。


《No.46 神影龍ドラッグルーオン
有する効果の性質上利用はほぼミラーマッチに限られますが、その内容はいずれも強力で、各々の効果に基づいたゲームプランを持ちます。
先出しと後出しの両展開に対応しており、どちらもランク8エクシーズを行う上で申し分ない性能です。
■先出し
ドラゴン効果の封殺は一見すれば地味ですが、ルーオンを除去する手段として考えられるレモン2種・スクラップドラゴン・トリシューラ・幻木龍からのドラゴサック&ビッグアイを封じ込めるため、広範囲をケアできます。
場に残すことに成功すれば、続くターンは召喚権を温存した状態でかつ、手札からドラゴンを特殊召喚する効果を絡めた攻撃展開が可能になります。
キルを恐れて壁を配そうにも、ドラゴン族ではコントロールを奪われてしまうため非常に厄介な布陣です。
ただ決して盤石という訳ではなく、ブラスター効果や牙王・星態龍・征竜2体からのドラゴサック&ビッグアイ、激流葬・脱出装置に爆風等々裏目が山ほどあり、積極的に向かうものでもありません。
いくらか罠があれば守り切れる目もありますが、相手の手札も罠に寄っていたり、大嵐を握られていた場合は大きな痛手を被ることになるでしょう。
「先出し」というだけであって、「先攻展開」の意味合いではなく、消耗戦の中上記に挙げたようなカードがないと判断できた場合に踏み切るべきプランです。
■後出し
ルーオンの持つ効果の中で一際強力なのが「ドラゴンのコントロール奪取」能力です。
この手の効果にありがちな「ターン終了時まで」「表示形式を変更できない」「攻撃できない」のいずれの制約もなく、奪って起こし殴っての全てがこなせます。
ルーオン自身の攻撃力が3000もあり、奪ったドラゴンの数値にもよりますが、後1体ほど征竜を追加すれば十分キルに到達できる範囲です。
征竜効果を1度も用いていないため、仮に除去されても2〜3体のドラゴンが墓地に落ち、多段的な仕掛けも容易となります。


《神竜騎士フェルグラント》
ビートダウンデッキに対して滅法強く、特殊なカードを使用しない限り簡易的な処理はほぼ不可能で、複数枚のカード消費を絶対としています。
こちらは後続にメインギミックを控えているため、このフェルグラントの擁立中も征竜の展開を図ることでプレッシャーを与え続け、消費を激化させる狙いです。
フェルグラント+ブラスター程度の展開であればリスクも少なく、激流葬やミラーフォースされてもフェルグラントを守れば0:1交換でアドバンテージが発生します。
2体のアタックが通ればフェルグラントないし征竜の攻撃1回で仕留められるライフ圏に落ち込むため、ほぼノーリスクでリーチをかけることができ、返すターン相手側に回答を強要できます。

6.リソース管理

今環境の征竜は本当に素晴らしいデッキだと思います。(メタの偏りはさておき)
この言葉は「単純に強いから」という理由ではなく、遊戯王と言うゲームをプレイするにあたり求められる、基本的な技術の習得と理解を促進する性質を征竜デッキが内蔵しているためです。
単なるカード枚数の次元ではなく、残りライフ、脅威の成立、墓地状況、デッキ内残リソース等々、全体を包括した「アドバンテージの概念」を理解する教材として、最適なレベルにあると言えます。
征竜には簡易的にアドバンテージを増やす手段が少ないため、使用できるリソースを拡大し、減り行くデッキ内の残存リソースを考慮しながら相手を倒しきる計画性が強く求められます。
ゲーム中手にするリソースを最大限まで広げ、効率的なカード消費を理解することが必要不可欠でしょう。
そしてその実現に最も大きく貢献してくるのが、各種征竜自身です。
征竜はいずれも3つの効果を有しています。
1.手札・墓地からの特殊召喚効果
2.除外された時のサーチ効果
3.各種サブ効果
3番目のサブ効果が上記に挙げた効率的カード消費に貢献し、リソースを拡大していく大きなポイントとなります。


《巌征竜−レドックス》
ドラゴンリソースを消費しない蘇生効果は後半の展開を見る上でも利便性が高く、1色の消費のみで済むため同ターン中に8シンクロや7エクシーズの攻め手を多段で組めます。
征竜効果の中でも一際強力な部類のため、黄金櫃によるサーチの優先度も高く、手中で重なった際にも全く無駄になりません。初動における増殖するGの確認、幻木龍の獲得など役割も多彩です。
レドックスでGが確かめられれば、レドックスは倒されずに手札に戻ることも多いため、サブ効果の利用機会増加に繋がります。


《瀑征竜−タイダル》
幻木龍のコピー対象になります。
無暗に除外して幻水龍との組み合わせを狙わずとも、必要に応じてランク7エクシーズと使い分けが可能です。
エクシーズ先がドラゴサックならテンペストの除外コストにもなり、8エクシーズを狙った場合よりも消費が少なくエコです。回転している色の種類が少ない状況においてはこちらのルートの方が安定的です。
(ただし、ドラゴサック1枚構築の場合は積極的に行うプレイではなく、やむを得ない場合のみ行います。理由は後述のドラゴサック項で述べます)
サブ効果の墓地落としは一見地味ですが、今回の構築のテーマとしている色の確保に貢献してくれますし、4色が揃った後でも上記で解説した「サーチカードの有効利用」に基づき、好きなドラゴン効果に変換できます。
ドラゴンの数も増加するため、時にはテンペスト効果でタイダルを重ねる事もあります。

【補足:テンペストでタイダルを重ねる】
テンペストテンペスト・タイダルの手札でテンペスト効果→タイダルサーチ→タイダル効果の手順。
テンペスト効果で直接他色の征竜を獲得しに行くよりもドラゴンが1体多く増える。除外コストとしてだけでなく、幻水龍がタダで手に入った格好。


《焔征竜−ブラスター》
征竜内最高打点兼永続脅威の破壊担当で、屈指のスペックを誇ります。
サイド後苦手としている《王宮の鉄壁》《ソウルドレイン》の二大脅威を取り払える他、メインからの《虚無空間》等のイレギュラーケースにも対応でき、征竜デッキにおける肝となっています。
サブ効果の中でも唯一相手のカードに直接触れる事のできる効果で、ブラスター2枚を捨てつつ相手のカードを処理できれば実質0:1交換、タダでカードを破壊できます。
また征竜の宿敵《ヴェルズ・オピオン》を突破する鍵であり、確実性を持たせるために月の書や強制脱出装置と組み合わせる事が理想で、この組み合わせであれば《侵略の汎発感染》《禁じられた聖槍》《禁じられた聖衣》《安全地帯》の全てをケアできます。

【補足:4種ケア】
チェーン1:ブラスター
チェーン2:聖衣(or 安全地帯)
チェーン3:月の書(or 脱出装置)
チェーン4に汎発(聖槍)を発動した場合、月の書と同時に自分の聖衣を打ち消すのでブラスターが有効、2枚目以降の聖衣(安全地帯)を発動しても、月の書(脱出装置)で裏側となるためブラスターは結局有効。


《嵐征竜−テンペスト
サブ効果に関して、リソース拡大の面ではタイダルと類似したものになりますが、手札にそのまま加わる分竜の渓谷や七星の宝刀のコストに変換可能な他、デブリドラゴンのプレイ等、利点は多くあります。
またコストとなる風属性のモンスターも竜の渓谷からのコルセスカで要件を満たすことができ、発動の頻度は他に比べて高い部類だと言えます。
ビートダウン相手に鍵となってくるブラスターの破壊効果起動もテンペストのサーチ効果を絡めることで達成しやすくなります。
手札へのサーチはサブ効果の利用に繋がるため同色を重ねても損がありません。


上記のような征竜効果の運用他、プレイした征竜を用いて4属性orドラゴン族のエクストラモンスターに変換することでリソースの維持に努めます。
プレイするモンスターは盤面状況次第となり、時にはギガンテックファイターやメンタルスフィアデーモンのような墓地リソースとしての運用が不可能なモンスターに頼って行く他無い場面も発生しますが、ドラゴンの流れを維持できるゲーム展開を意識して盤面を築くことが大切です。
自分のプレイするエクストラモンスターによって相手側の対応も変化するため、「こうした場合相手はこうする」を常に考えながら取捨選択をこなしていくことが重要となります。

5.ドラゴン以外のカード選択

征竜関連のカードが21枚に、征竜外ドラゴンが6枚、41(42)枚中27枚がドラゴンで、残りのスロットは14(15)枚です。(※カッコ内数値はKnifeCS時)
征竜にとって標準である大嵐・七星の宝刀・異次元からの帰還の5枚を外してみると、残り9(10)枚の枠には全て罠が選択されています。
9(10)枚ものスロットがあれば、新しいエンジンを組み込んだり(《ドラゴン・アイス》+《魔轟神キャシー》)、メインに入れておきたいカードを入れてみたり(《増殖するG》《バトル・フェーダー》《サイクロン》)、色々できます。
罠に寄せ切った理由は大きく分けて2つあります。


1.安定感
ここでもまた安定性の追求を行っています。
サーチカードの大量搭載でドラゴンの確保には気を使っているつもりですが、それでも尚、思うようにドラゴンが集まらない展開も時折訪れます。
そういった場面で手札に存在するのはドラゴン以外のカード、つまるところ、今話しているスロットに採用したカード群ということになるのですが、この部分が上記に挙げたキャシーやGなどに割り当てられていると、事故はより顕著なものとなります。
無事にドラゴンが循環し始めるまでの間を繋ぎ、かつドラゴンが動き出している状況でも問題なく機能が望めるもの、それが罠です。
モンスターを直接的に除去する事はライフ保持の性質からドラゴン循環までのサポートには最適です。スケープゴートのようにいたずらにアドバンテージを消費してしまうこともありません。
サイクロンされようが神の宣告されようが最低限の仕事は果たしており、実際にこちらが動き始めた際にもイーブンの状態でスタートを切ることができます。
かつ、征竜が回り出した後の状況においても前面脅威を維持するのに活用でき、無駄がありません。
この3日間で何度か0〜1征竜のスタートを切りましたが、除去による時間稼ぎから何とか展開が間に合い、窮地を脱してきました。


2.征竜の強さ
征竜は単体のギミックが強力で、プラスアルファを加えずとも相手を倒しきるのに十分なポテンシャルを有しています。
征竜ギミック内で一通りのアクションを実現できますから、相手を倒すための追加要素に必要性を感じていません。
その結果、勝ち筋の一切は征竜に任せ、残りの枠はメインエンジンの円滑な稼働を目的とし、成立までの隙を埋める汎用性の高い罠を中心に、防御態勢を敷くことに決めました。
征竜の屈強さを基盤とし、その上に罠による柔軟性を上乗せすることで、戦えるデッキや状況を増やしているイメージです。
非常に丸い作りとなっているため、特に苦手とされるデッキを持たず、どのデッキ相手にも互角以上のゲーム展開を見せる事ができていると思います。
以下で紹介する罠に関しても安定感を第一としており、先出し・後出しの可否を考慮してバランスを調整しています。
しつこいぐらいの安定志向ですが、それだけ征竜と言うデッキの強さを信頼しているからに他なりません。


《月の書》
汎用的な防御としての運用の他、月の書ならではの利点が存在します。
1つは《ヴェルズ・オピオン》の除去に関して。月の書は手札からの発動が可能なためフィールドセットを介す必要が無く、相手側の大嵐・サイクロンに破壊されるリスクを背負わずに要所を選んだ発動が可能です。
こちらから大嵐やサイクロンを発動するケースにおいても同様で、強制脱出装置や《鳳翼の爆風》の場合は相手側が《侵略の汎発感染》を伏せていた時、破壊にチェーンする発動を無効とされてしまうため除去を達成できません。
手札に持てる月の書であれば、破壊確認後余裕を持って発動可能です。チェーンして汎発をプレイされた場合もこちらからチェーンしての発動でOKです。
除去に確実性を持たせるために大嵐を発動した後これらの除去を伏せていては、相手側が手札に汎発感染を更に控えていたり、《ヴェルズ・ケルキオン》ないし《ヴェルズ・カストル》+ヴェルズモンスターを有していたりした場合に対応できません。このラグはゲームの行方を分かつ差であると言えます。
2つ目はミラーマッチにおけるクリムゾンブレーダーの成立です。
征竜を使用する上でクリムゾンブレーダーは非常に致命的なモンスターで、効果が成立しないよう常に意識の中に置いておく必要があります。
そのため攻撃力・守備力2800未満のモンスターは必ずシンクロ・エクシーズを行う、場に残す征竜はレドックス・ブラスターに限るなど、ブレーダーをケアしたプレイの定石が存在していますが、月の書はその定石の上からブレーダーを成立させることが可能です。
シンクロ・エクシーズ先のモンスターの守備力は尽く2800を下回っており、ほとんど全てがその効果の範囲内に収まります。裏守備となるため閃コウ竜スターダストもケアできます。
防御から反撃までをスムーズにリンクさせる、攻守両面の1枚です。


《神の宣告》
今期に入り、神の宣告の範囲外となる召喚が増加しました。
征竜に然り水精鱗に然り、その特殊召喚が致命的な展開に影響しやすいため、神の宣告に対する信頼性は低下しつつあります。4000程度のライフであれば一瞬で奪い切れるデッキも増えてきており、信頼性の低下に拍車を掛けた格好と言えるでしょう。
とは言え、征竜や水精鱗の取る行動の全てが神の宣告に対して強い訳ではなく、神の宣告が有効に使える場面は多々あります。
採用レベルに足る召喚無効スペルは現環境において非常に少なく、主流戦術となっているシンクロ・エクシーズ召喚の全てに対しては有効です。七星の宝刀や《ジェネクスウンディーネ》のような初動のプレイに対する発動もゲームを決定付ける威力があります。
また、罠型の都合を取る手前大嵐は相変わらずの脅威です。
手札に罠が集中した際はスターダストドラゴンをプレイすることで大嵐のケアを行うのですが、スターダストドラゴンは戦闘に脆く、せっかく守った除去はこれを守るために発動の基準が低くなってしまい、消費が荒くなる傾向があります。
神の宣告が大嵐のケアを行う場合スターダストのプレイは不要なものとなり、より強力なシンクロモンスターを脅威として成立させることが可能で、相手側の用意する回答のレベルを引き上げ、結果更に有効なタイミングで除去をプレイすることが可能となります。


《神の警告》
神の宣告とは対をなす格好で、相対的な信頼性・対応力を向上させているのがこの神の警告です。
各種征竜および水精鱗の有するフィニッシャー・メガロアビスに対して発動が可能なこと、ライフ消費の少なさから後続に対する余裕の持ち方等々。
攻撃面においても最近増加し始めた《バトル・フェーダー》や《ゴーストリック・フロスト》等の存在からより一層その価値を高めています。


《異次元からの帰還》
征竜の有する必殺の1枚です。
発動の仕方に気を付けていれば、引いた試合はほぼ確実に勝利します。
暗黒界の《手札抹殺》と同様、そのデッキを使用するに当たり絶対的なメリットとなりえます。


《激流葬》
征竜への搭載には賛否両論ありますが、僕は良い選択だと考えています。
閃コウ竜スターダストという相性の良いモンスターの存在も採用を後押ししている要因ですね。
閃コウ竜は一度の破壊を無効とするため、その突破には閃コウ竜のステータスを上回るモンスターを2体揃えるか、除去能力+高ステータスのモンスター(エン魔竜など)をプレイするかの2択となり、そのどちらの場面においても激流葬は相手側に多大な損害をもたらします。
今回の罠の採択は征竜エンジンが成立するまでの時間稼ぎという面も担っているので、ノーコストの全体除去はこの条件に打ってつけです。


《奈落の落とし穴》
環境が進むにあたり、相対的に価値を増した1枚です。
ミラーマッチに強く、1500以上の召喚を一切含まないデッキもまずないため、征竜の台頭から久方ぶりに定番罠としてのポジションを取り戻した格好に思えます。
また上記に記した「ドラゴンが回り出すまでの時間稼ぎ」のテーマにおいても、除去しつつその後のリソースとしての利用を断ち、ゲーム展開を遅らせる奈落の落とし穴は恰好の1枚であると言えます。


《強制脱出装置》
他の罠カードが先出しを前提としており、この方向に寄せ過ぎると《No.16 色の支配者ショック・ルーラー》や《ヴェルズ・オピオン》といった強力メタに詰まされかねません。
対応力を考慮しても罠カードの採用は後出し・先出しで切り分けておくべきです。
後出しの効く罠という面では《サンダー・ブレイク》や《鳳翼の爆風》も候補に挙がりますが、今回はコスト面を重視して脱出装置を選びました。
ドラゴンの循環が成立するまでの間、竜の渓谷や七星の宝刀のコストとして運用するための征竜モンスターは手札に残っていることが望ましく、それまでの間爆風等の手札コスト系カードの発動には懸念が残ります。
デッキの半数を征竜循環のためのカードに割いた現在の構築でも、コストの捻出に苦労する場面は多々見受けられます。
《虚無空間》のような致命的なメタカードの流行でも見られない限り、なるべくコストが安く、手軽さを有した脱出装置を使用したい考えです。
融通が効きやすいのがポイントで、フリーチェーンゆえの応用がいくつかあります。
自分のデブリドラゴンに打ち込むことでチューナーの利用回数を増やしたり、幻木幻水を狙う際に幻木の段階でGを確認できれば脱出を伏せるのみでターンを返してアドバンテージを失わせたり、このような小技を絡めていけるのも評価の対象です。


次元幽閉
2度のCSの後、デッキの比率的にもう1枚除去が欲しいと感じあれこれ考えていたのですが、最終的にこれに決めました。
他の候補は《聖なるバリア−ミラーフォース−》《鳳翼の爆風》《昇天の黒角笛》《デモンズ・チェーン》《虚無空間》、それに強制脱出装置の3枚目です。
環境的に弱過ぎるデモンズチェーンを最初に外し、罠型の流行を考慮しミラーフォース・虚無空間は取り下げ、事故時のライフ保持面を考慮し爆風・黒角笛を順次諦め、要件をギリギリ満たせる次元幽閉に落ち着いた格好です。
奈落と合わせての色削り、閃コウ竜の除去等、勝手は良好でした。ドローした全ての状況で仕事を果たせたと思います。
想定の範囲に収まらないことが大きく、セットを激流や奈落想定してスターダストや閃コウ竜を積極的にプレイしてきたことが大きいと思われます。
KnifeCSの時点では事前に構築を公開していたので、奈落・激流・脱出をケアした動きを取ってくるプレイヤーがほとんどでした。征竜のままでのアタックも含め、幽閉はどこにも当てはまらないので全てのケアを帳消しにします。
今後も継続的に採用していくかと言われれば微妙なところですが、選択肢としては悪くありません。

4.サーチカードの有効利用

竜の渓谷の項で少し触れましたが、4色がリソースに揃った後でもサーチカードが役割を失う事はありません。
これは今回の構築を取る上で非常に重要な要素ですから、掘り下げてお話します。


墓地にレドックス・タイダル・ブラスター・テンペストの4種類が1体ずつ存在したと仮定しましょう。
どのドラゴン効果も使って行ける良好な状態で、デッキは程良く回っています。
ですが、存在するリソースがこれだけではまだ完璧とは言えず、もっと言えば、ここから展開に広がりを見せる事は難しい状態です。
この状態から2色を除外して場にドラゴンをプレイし、コストで除外された同征竜モンスターを手札に加えたところで、プレイした征竜は相手ターンのエンドフェイズに手札に帰ってしまうため、有限リソースを食い潰しながらドラゴンをプレイしているだけの状態となります。
今回の構築もそうですが、ここ最近の征竜はその防止策としてプレイしたドラゴンをシンクロやエクシーズに利用することで場にモンスターを残す方針を取っています。
それには除外された征竜からサーチが効き、かつ使用後も除外コストとして利用価値のあるドラゴン族モンスターがよく用いられますが、上記のような状況から征竜以外のドラゴン族をサーチすると色が1色失われます。
これを繰り返していくとリソースが徐々に消失していき、後続のドローが奮わなければ、ゲームが進行する毎に苦しい状況に立たされる事となります。


ここで活きてくるのが、先ほど上記にて紹介した大量のサーチカード群です。
各種ドラゴンを征竜以外のサーチに利用したのち、サーチカードでその色を補完すれば4色維持を保てます。
征竜デッキは4色が存在していることがMAXの状態ではなく、4色+場のドラゴンを消費する手段が最高値であると言え、継続的な展開を考えていくと4色+5枚目・6枚目のドラゴンカードが必要です。
先ほどのレドックス・タイダル・ブラスター・テンペストのそれぞれが存在している状況、例えばここに追加で1枚竜の霊廟が存在していたならば、4色の中から好きな属性の征竜外ドラゴンをサーチしたのち霊廟でその色を補う事ができ、これは状況に応じた最適なドラゴンをプレイできたことになります。
最序盤のうちは書かれたままの通り「デッキからドラゴンを1体墓地へ送る」効果ですが、4色成立以降は「デッキから地・水・炎・風いずれかの属性のドラゴン族を1体手札に加える」のテキストに変化します。
ドラゴンサーチカードは序盤の下積みから後半の展開補助まで、その一通りをこなすカードとなり得るのです。


上記の理論を適用するにあたり、無駄が発生しないように各色にサーチ先を用意しています。
4属性全てのドラゴンを取り揃えることで同色の被りもケアされる他、黄金櫃で気兼ねなく不足色を選ぶことができます。

【補足:黄金櫃で気兼ねなく不足色を選べる】
黄金櫃で対象としたいカードは当然、現在のリソースに存在しない色のドラゴンです。
墓地がレドックス・ブラスター・テンペストの3枚なら、この対象はタイダルということになります。
この際、もしデッキ内に《幻水龍》や《ドラゴン・アイス》が存在しない場合、タイダルを除外することで加えられるのはタイダル一択ということになり、更に2ターン後にもタイダルが加わります。
4色を維持する上で最低1枚のタイダルはリソース内にキープしておくべきですが、もう1体のタイダルには現状役割がありません。
ドラゴンリソースとして食い潰すか、相手側の奈落の落とし穴・次元幽閉のケアという名目で墓地に控える他なくなり、無駄が発生している状態です。
目に見えて2枚目が確定しているタイダルに奈落や幽閉がプレイされることはまずないでしょうし、事実上この2枚目はリソースとして"死んでいます"。
上記に挙げたような水属性ドラゴンが採用していれば、黄金櫃の除外の際に直接それを獲得しに行くか、途中タイダルが重なった際、片方をそのサーチに費やすことでこの無駄を無くすことができます。
また黄金櫃の場合がより顕著と言うだけであって、通常のドローの中でドラゴンが重複した際のケアともなるため、構築的なフォローにもなります。


《幻木龍》(地)
コピーの対象となるのは幻水龍とタイダルの2枚で、それぞれ8エクシーズと7エクシーズに繋がります。
どちらの展開も内容としては申し分なく、序盤から後半にかけてのどのタイミングでも有用性があります。
また、上記の組み合わせ以外にも後述のデブリドラゴンンの蘇生対象となっていることが重要で、パール・ビュートの2種エクシーズモンスターにアクセスが可能です。
ヴェルズを筆頭とするビートダウンデッキに対して有効で、それ以外にも相手側のクリムゾンブレーダー中の回答となるなど、先攻展開から返し手まで手広く仕事をします。


《幻水龍》(水)
デッキ内の地属性は幻木龍・レドックスの2種、そしてエクストラデッキにスクラップドラゴンが存在しています。
幻木&幻水のコンボが有名ですが、それだけでは手中で浮いてしまう展開も多々あります。
単一のパフォーマンスはかなり低いため、事前に用途を確認しておく必要があるでしょう。
以下パターンです。
1.タイダルのサブ効果コストで捨ててしまう
 苦し紛れですが、他の征竜に姿を変えつつ除外コストの確保にもなったと考えれば悪くない結果です。
2.スクラップドラゴンの横に並べることで効果の的にする
 キルに向かう際、破壊対象に困る場面で有効です。
3.2について、スクラップドラゴンの的は別のカードとし、効果使用後にエクシーズさせる
 主にミラーマッチにて。
 相手ターンでは攻撃力2800のバニラであるため、ギガンテックファイターを筆頭に様々な脅威に晒されます。
 エクシーズに変換しておけば、これらの問題は解消されます。
4.レドックス召喚時点で特殊召喚しておき、その横にチューナーを召喚してレドックスと8シンクロ、その後8エクシーズする
 スクラップドラゴン以外のレベル8シンクロが求められる場面にて。
5.打点の足しにする
 僅かに打点が不足する場面で手軽に足せる特殊召喚モンスターは重宝します。
 トークンを筆頭とした低ステータスの壁を取り除いたり、頭数を取り揃えるのには最適です。
 例として上記4と組み合わせ、相手のサックトークンを葬りながらクリムゾンブレーダーを決めるプレイがあります。


《ガード・オブ・フレムベル》(炎)
霊廟との関連もありますが、単純に8シンクロを行いたい場合は優先してこの獲得に向かいます。
他のレベル1チューナーであるコルセスカは竜の渓谷のサーチ対象となる他、デブリドラゴンの効果対象とならないため、率先して墓地に落としたいのはこのフレムベルだからです。


デブリ・ドラゴン》(風)
ガードオブフレムベルを釣り上げることで一気に2体のドラゴンシンクロを並べられる他、前述した通りビートダウン系のデッキに対しては幻木龍を蘇生の対象とすることでパール・ビュートのプレイを可能とします。
デブリドラゴンを使用する上でネックとなりがちな墓地の充実も、竜の渓谷・竜の霊廟をフルに採用しているため、第1ターン目からでもプレイの機会を生み出せます。


《ドラグニティ−コルセスカ》(風)
ガードオブフレムベルに加え、単純な1チューナーを風属性にも用意しています。
デブリドラゴンの都合により優先して使用するのはフレムベルですが、常にブラスターを除外のコストにできる訳ではなく、テンペストしか用意できない場面も多々あるためです。
また竜の渓谷のサーチ対象となっていることも重要な要素の一つで、前述したように渓谷が回転している状況であればコルセスカに関わらず全てのドラゴンがサーチ可能な状態となるのですが、
・ドラゴンのプレイが行えない状態(《ヴェルズ・オピオン》、《王宮の鉄壁》、《虚無空間》など)
・リソースが広がり切っていない状態(序盤の事故)
において、直接的に手札に加わる効果が重要視されます。
主にテンペストの効果使用のためのコストということになりますが、デッキに1枚存在しているだけで受け札の数が飛躍的に増加します。


上記ドラゴンらは、デッキに1枚存在するだけで大量に搭載されたサーチからいつでも選択肢に入れる事ができます。
本体+同色の征竜3+黄金櫃3+渓谷3+霊廟3となりますから、1枚入れるだけで13の通り道が存在しています。テンペストのサーチ効果を考慮すればさらに増加します。
選択肢の多さは柔軟性の向上に繋がり、フィールドの完成度、返しの対応力等、あらゆる面において利便性を発揮します。