「最善を打て!」検証編

先日の記事読んでいただけましたか?!


今日の記事は前回記事に関連したものですので、もし未読の方がいらっしゃいましたら下記リンクからどうぞ!
http://d.hatena.ne.jp/jspeed/20110207#1297020740


割かし好評だったみたいで載せた甲斐あったなーなんて思ってますo(^-^)o
随分と間が空いてしまいましたが、早速検証の方に入って行きましょー。


気付いている方も多くいらっしゃいましたが、問1、問2共にワンターンキルが可能です。
ここ最近は神の警告の重要性が説かれ、その大流行の末にゴーズやトラゴエディアの使用率は目に見えて落ちており、そこに見えているカードの情報を付加すれば、妨害カードが飛び出してくる可能性はかなり薄いと考えられます。
よってここは素直にワンターンキルに向かうのが得策です。積極的に狙って行っても差し支え無いでしょう。
下記は実際に僕が取った手順です。

問1

1.増援を発動、ダーク・グレファーを手札に加える
2.BF-暁のシロッコをコストにダーク・グレファーを特殊召喚
3.ゾンビキャリアをコストにデッキから終末の騎士を墓地に送る
4.死者蘇生を発動、終末の騎士を対象に指定、特殊召喚
5.終末の騎士の騎士効果発動、BF-精鋭のゼピュロスを墓地に送る
6.ゾンビキャリア効果発動、ネクロ・ガードナーをデッキに載せ特殊召喚
7.BF-精鋭のゼピュロス効果発動、終末の騎士を手札に加え特殊召喚
8.終末の騎士を通常召喚
9.終末の騎士効果発動、BF-大旆のヴァーユを墓地に送る
10.BF-大旆のヴァーユ効果発動、BF-暁のシロッコを対象に指定、BF-アームズ・ウイング特殊召喚
11.ゾンビキャリア+終末の騎士=シンクロ=ゴヨウ・ガーディアン
12.フルアタック、1600+1700+2300+2800=8400

問2

1.ゾンビキャリア効果発動、ダーク・グレファーをデッキに載せ特殊召喚
2.カードガンナー通常召喚
3.カードガンナー効果発動、3枚宣言
⇒闇0枚
4-1.ゾンビキャリアの効果でダーク・グレファーを載せているので起こり得ない
⇒闇1枚
4-2-1.異次元からの帰還を発動、ダーク・グレファーを特殊召喚
4-2-2.ゾンビキャリア+BF-精鋭のゼピュロス+グレファー=A・O・J ディサイシブ・アームズ
4-2-3.ダーク・アームド・ドラゴン特殊召喚
4-2-4.フルアタック、1900+3300+2800=8000
⇒闇2枚
4-3-1.ゾンビキャリア+BF-精鋭のゼピュロス=ゴヨウ・ガーディアン
4-3-2.ダーク・アームド・ドラゴン特殊召喚
4-3-3.異次元からの帰還を発動、ダーク・グレファー、ゾンビキャリア特殊召喚
4-3-4.ゾンビキャリア+ダーク・グレファー=氷結界の龍 ブリューナク特殊召喚
4-3-5.フルアタック、1900+2800+2800+2300=9800
⇒闇3枚
4-4-1.ダーク・アームド・ドラゴン特殊召喚
4-4-2.ゾンビキャリ+ダーク・グレファー=ゴヨウ・ガーディアン
4-4-3.ダーク・アームド・ドラゴン効果発動、ダーク・グレファーをコストで除外、異次元からの帰還を指定
4-4-4.異次元からの帰還をチェーン発動、ダーク・グレファー2体を特殊召喚
4-4-5.フルアタック、1900+2800+2800+1700+1700=10900

検証

問1は多分この1パターンのみですが、問2はたくさんのパターンがあります。
その数あるパターンの中で僕が選んだ方法ですが…
この「最善」と言う物が「最も効率的で、適切な展開を見る」という定義に当たるとするのであれば、この打ち手は例示として相応しくありません。
ではなぜその上で上記手順を紹介したかと言いますと。
これらの問には2つの意図が組み込まれていまして、まずよくある「詰めデュエル」という言葉を外した事がそのうちの一つに当てはまります。
詰めデュエルを称すると、真っ直ぐにワンターンキルの方法を模索する事がほとんどで、これは詰めデュエルというシステム自体がそう意図されて作られている物ですから、当然の事ではあります。
しかし今回のケースは実際の対戦の中でのワンシーンを想定していますから、パズルのような思考を持って望んで欲しくは無く、そうした背景を消し去るために敢えてこの処置を取りました(問題のような形式にする事である程度そうした感覚を誘ってしまう事は避けられませんでしたが)。
ワンターンキルを考慮するにしても、それは最善を打つという目的の延長線上にある事が相応しいのです。
無理なワンキル思考は伏せや返し手の存在を軽視する結果にも繋がってしまいがちですからね。良くないです。特に墓地BFのような後の続かないデッキでは特に。


そしてもう一つの意図はズバリ「時間」です。
皆さんこれを解くのにどのくらいの時間を要しましたか?
今回「詰めデュエル」の言葉を外したのはこの部分にも起因していまして、あくまで実際のデュエルにおけるワンシーンである事を主張するためのものであり、主題自体はクイズでもパズルでもありません。
遊戯王のルールは1ターンの思考時間を3分間の目安に置く事を明記しており、所詮目安ではありますが無限の考慮が許されている訳でないのは明らかです。
仮に3分であれば、あなたはどこまで辿り着けましたか?
上で記した僕の動きはこの3分の範囲内での解答であり、それもかなりギリギリのところで、確定と思われるところまで動かしながら並行的に考えを進めていくというかなり危なっかしい方法でした。
今改めて検証し直すのであれば、問2に関してはとある方の示した以下の解答が望ましいものだと考えます。


1.異次元からの帰還を発動、ダーク・グレファーを特殊召喚
2.ダーク・グレファー効果発動、ダーク・グレファーをコストにデッキからネクロ・ガードナーを墓地に送る
3.ダーク・アームド・ドラゴン特殊召喚
4.カードガンナーを通常召喚
5.カードガンナー効果発動、3枚宣言
6.フルアタック、1600+1700+2800+1900=8000


これなら返しの攻勢はネクロ・ガードナーによる妨害が可能ですし、それプラスゾンビキャリアで墓地の闇の数の調整が可能、最も有力な返し手であるBF-極北のブリザード経由のブリューナクも充分にケアが可能で、ダーク・アームド・ドラゴンの再召喚も問題なく行えるはずです。
またゾンビキャリアを温存しシンクロモンスターを利用しない事で、ブリューナクのバウンス効果は単純なディスアドバンテージにしかならず、相手に一層厳しい状況を迫れるはずです。
他にも良しとされるパターンがあるかもしれませんが、僕が見た中ではこれが最上級です。

結論

時間的な制約もそうですが、この他にも大会のような本番の場ではいくらかプレッシャーが生じますし、個人差さえあれど緊張や焦りといった形で思考に影響を与えるのはほぼ確実です。
上手く考えがまとまらず納得のいかない打ち手でゲームを進めてしまった経験は誰しもにあるのではないでしょうか?
相手の伏せ・手札、はたまたトップまでもを想定して、裏目を引いた際のケア、それらを踏まえた上での今後の展望…考えることは山ほどあります。
時間に関してはあくまで目安ですから厳密に3分を計測されるような事はまずないと思いますが、度を越した長考は認められたものではありませんし、相手からクレームがつく可能性も高いです。
その際どんな難しい場面でも「最悪こうする」ぐらいの打ち手は固めて置く必要があり、それは言わば保険にもなります。
結局知らない事を土壇場でやれと言われても大抵の場合は回答が見えないか、なんとなしに打ち回した挙句失敗することがほとんどですから、こうした事態に備え、日頃の調整でしっかりとプレイの基盤を固め、いくつもの思考パターンを事前に取り揃えておくことが大事になってきます。


今環境にある主流デッキ、旋風BF・六武衆・デブリダンディ・代行天使と言ったデッキの全ては基本となる展開のパターンを持っています。
これはここ最近の遊戯王に存在してきたほとんどのデッキに共通していることで、中には一つの動きに狙いを絞った限定的なものも存在しますが、比較的多くはたくさんの入口を持っていて、相手の動き次第でパターンは無数に分岐していくでしょう。
ぶっつけの本番であれやこれやとプランを練りながら正着に辿り着こうとするのは随分と困難で、正確さに欠きます。
プレイの基盤を固め理解しておく事は時間の短縮だけならず、自身のプレイに対する自信に繋がりますから、単なる一人回しにおいても動くか動かないかの確認だけでなく、一歩進めた段階での検証をお勧めします。


僕はここ最近CSに参加する際はあまり調整に時間が割けないことがほとんどでしたから、移動時間中にデッキリストを見て動きを想定したりだとか、空いた時間に一人回しを行って新たなパターンの発掘に努めるなどしたのち、数少ない実際の対戦の中ではその確認と間違いの修正に努める方法をずっと取っていました。
この方法で一応そこそこの成績は収めることができましたし、基本部分さえ抑えていれば残りの部分は得られた情報を基に応用を効かせていくだけの作業なのでそこまで難しくもありません。調整時間が割けない多忙な方には割と有効な方法だと思いますよ!


それではこんなところでー。
この手の話って締め方が難しいですね(・ω・)